履歴書の自己PR欄を前にして、「自分の良さをどう書けばよいか分からない」と手が止まることはありませんか。
「まじめ」「丁寧」といった言葉は浮かんでも、理由を説明しようとすると難しく感じる方もいます。
そんなときは、完成した文章を考える前に、日常や学習などの経験から、自分が行ったことを一つ探してみる方法があります。
この記事では、経験を短いメモにし、応募先へ伝える材料を整理する方法を紹介します。
自己PRの材料は、実際に行ったことから探す
自己PRを考えるとき、最初から「自分の強みは何か」と答えを出そうとすると、言葉が見つかりにくい場合があります。まずは、何かに取り組んだ場面を思い出してみましょう。
仕事の経験だけでなく、学習、家事、趣味、訓練なども振り返りの入口になります。例えば、学習の手順をメモしたことや、使う物を先に準備したことです。自分で説明できる経験を選びます。
厚生労働省のジョブ・カード制度の案内でも、これまでの経験から能力や強みを整理し、今後のキャリアを考える使い方が紹介されています。
一つの経験を、場面・行動・その後に分けてメモする
ここでは、経験を具体的にするための整理方法を紹介します。文章にするのが難しければ、短い箇条書きから始めても構いません。
1. 何に取り組んだ場面かを書く
「家で新しい料理を作った」「資格の学習をした」など、場面を一つ選びます。長い期間をまとめようとするより、一度の作業や、繰り返している一つの取り組みに絞ると書き始めやすくなります。
2. 自分がしたことや工夫を書く
「丁寧に取り組んだ」だけでなく、「作業を始める前に必要な物を並べた」「分からない箇所をメモして確認した」など、実際の行動を書きます。誰かと取り組んだ経験なら、自分が担当した部分を分けて考えます。
3. その後の変化や気づきを書く
「次に何をするか確認しやすくなった」「見本があると取り組みやすかった」など、覚えている変化や気づきを添えます。結果が分からない場合は空欄でも構いません。大きな成果や数字を作る必要はありません。
架空の例で、行動を短い説明につなげる
以下は、家事の場面を使った架空の例です。実在する方の経験や、しごとCLANの支援事例ではありません。
場面:家で新しい料理を作るとき、途中で手順を何度も確認していました。
行動・工夫:調理を始める前に必要な材料を並べ、レシピの手順を短いメモにしました。
その後:次に行う作業をメモで確認しながら進められました。
このように書くと、取り組み方を具体的に説明できます。一方で、この例から「どんな仕事でも正確にできる」と広げることはできません。例文をそのまま使わず、自分が実際に行ったことに置き換えます。
応募先の仕事内容との接点を考える
材料が見つかったら、応募先の仕事でどんな場面に関わりそうかを考えます。例えば、準備や手順の確認がある仕事なら、その経験をどう説明できるかを検討します。
家庭での作業と職場の業務では、速さ、量、周囲とのやり取りなどの条件が異なります。未経験の業務まで「できる」と言い切らず、今まで行ったことと、これから身につけたいことを分けておきましょう。
ハローワークの履歴書・職務経歴書の書き方では、経歴や強みなどを整理し、応募先に応じた書類を作るための資料が案内されています。思い出した経験をすべて載せるより、仕事内容に関係する材料を選ぶことを考えてみてください。
迷う場合は、まだ完成した自己PRにしなくても構いません。短いメモをもとに、支援者と伝え方を考える方法もあります。
しごとCLANでは、自己理解と応募書類作成を支援しています
しごとCLANは、得意・苦手や、自分に合う環境・働き方を整理する自己理解の支援を大切にしています。訓練や面談などを通じ、ご本人が自分の特徴に気づくことを重視しています。
就職活動では、本人の希望や適性を踏まえ、履歴書・職務経歴書の作成を支援しています。支援員と相談しながら進められることを大切にしています。
「何を材料にすればよいか分からない」「経験を言葉にしにくい」というときは、自己理解や応募書類作成の支援について相談することもできます。
まずは、一つの経験を短く書いてみる
自己PRが思いつかないときは、経験を一つ選び、場面、自分がしたこと、その後の変化や気づきをメモするところから始められます。分からない部分は埋めず、書けるところだけで構いません。
そのメモをもとに、応募先の仕事と関係する部分を選び、事実の範囲で説明を整えていきます。
経験の整理や応募書類の準備を一人で進めにくい方は、しごとCLANの相談・見学についてご確認ください。まだ自己PRがまとまっていなくても、気になっていることから相談できます。
相談・見学について見る →しごとCLANでは、自分の得意・苦手を整理しながら、就職に向けた準備を一緒に進めています。

