10月に入り、今年度も折り返しを迎えました。
新年度が始まった4月から、約半年が経過したことになります。
「思っていたほど進めていない」
「何をしてきたのか、よく分からない」
「これから何を目標にすればよいのだろう」
そのように感じる方もいるかもしれません。
半年間を振り返る目的は、できなかったことを責めることではありません。これまでの経験を整理し、自分に合った次の一歩を見つけることです。
今回は、就職や訓練に向けて、この半年間を振り返るポイントをご紹介します。
結果だけでなく、過程も振り返る
就職活動では、「就職できた」「応募できた」といった結果に目が向きやすくなります。
しかし、結果に至るまでには、さまざまな過程があります。
たとえば、次のような変化も大切な前進です。
決めた日に通所できることが増えた
朝起きる時間が安定してきた
講座に参加できた
パソコンの操作を覚えた
分からないことを質問できた
体調が悪くなる前に相談できた
興味のある仕事を調べた
企業見学や実習に参加した
必要な配慮について考えた
以前は難しかったことが少しでもできるようになっていれば、それは大切な変化です。
目に見える結果だけでなく、そこに至るまでに取り組んだことにも目を向けてみましょう。
まずは「できたこと」を書き出す
振り返りでは、最初にできなかったことを探すのではなく、できたことから整理します。
大きな成果である必要はありません。
「週に1回は遅刻せず通えた」「挨拶ができた」「疲れたときに休憩を取れた」といった内容でも構いません。
次の問いを参考に、書き出してみましょう。
半年前と比べて、できるようになったことは何か
続けられたことは何か
挑戦してみたことは何か
周囲から評価されたことは何か
自分なりに工夫したことは何か
自分では思いつかない場合は、支援者や家族などに「何か変わったところはありますか」と尋ねてみる方法もあります。
自分では当たり前だと思っていることが、周囲から見ると強みや成長である場合があります。
うまくいかなかったことは、条件を整理する
思うように進まなかったことがあっても、「自分の努力が足りなかった」と決めつける必要はありません。
うまくいかなかった理由には、さまざまな要因があります。
目標が高すぎた
体調や生活状況が変化した
手順が分かりにくかった
必要な支援を受けられなかった
周囲の環境が合っていなかった
一度に多くのことへ取り組みすぎた
目標そのものが自分の希望と合っていなかった
大切なのは、「できなかった」で終わらせず、どのような条件なら取り組みやすくなるかを考えることです。
たとえば、「毎日通所する」という目標が難しかった場合は、通所日数だけでなく、睡眠、服薬、移動時間、疲労、プログラムの内容なども振り返ります。
目標を見直すことは、諦めることではありません。自分に合った方法へ調整することです。
「続けたいこと」を一つ選ぶ
半年間を振り返ったら、現在できていることの中から、今後も続けたいことを一つ選んでみましょう。
たとえば、次のようなものがあります。
朝決まった時間に起きる
通所予定を事前に確認する
一日の体調を記録する
分からないことをその日のうちに質問する
疲れたときは早めに休憩を取る
週に一度、求人情報を見る
定期的に支援者へ相談する
新しいことを増やすだけが前進ではありません。
自分に役立っている習慣を続けることも、安定して働くための大切な準備になります。
次の目標は小さく具体的にする
次の半年に向けた目標は、最初から大きく設定しすぎないことが大切です。
「就職する」「コミュニケーション能力を高める」という目標だけでは、何から始めればよいか分かりにくくなります。
まずは、具体的な行動に分けてみましょう。
目標を小さくする例
「就職活動を進める」
↓
「今月中に興味のある職種を3つ調べる」
「生活リズムを整える」
↓
「平日は午前7時30分までに起きる」
「相談できるようになる」
↓
「困ったときは、抱え込む前に担当者へ声をかける」
「通所を安定させる」
↓
「前日に予定と持ち物を確認する」
実行できたかどうかを確認できる形にすると、次の振り返りもしやすくなります。
他の人と比べすぎない
就職までに必要な時間や準備は、一人ひとり異なります。
周囲の人が応募や就職へ進んでいると、自分だけが遅れているように感じることもあるかもしれません。
しかし、必要な訓練、体調、生活環境、希望する働き方はそれぞれ違います。
他の人の進み方を、そのまま自分の基準にする必要はありません。
比較するのであれば、半年前の自分と現在の自分を比べてみましょう。
変化が小さく見えても、自分にとって意味のある一歩であることがあります。
一人で振り返ることが難しいときは
自分の変化や課題を一人で整理することが難しい場合は、支援者と一緒に振り返ってみましょう。
振り返りでは、次の内容を整理します。
できたこと
続けたいこと
困っていること
必要な支援や配慮
次に試してみたいこと
目標を続けるか、修正するか
支援者が一方的に目標を決めるのではなく、本人の希望や体調、生活状況を確認しながら考えることが大切です。
まとめ|振り返りは次の一歩を見つける時間
今回は、年度の折り返しに合わせて、半年間を振り返るポイントをご紹介しました。
大切なポイントは次のとおりです。
結果だけでなく、取り組んだ過程も見る
最初にできたことを整理する
うまくいかなかった理由を条件や環境から考える
今後も続けたいことを一つ選ぶ
次の目標を小さく具体的にする
他の人ではなく、半年前の自分と比べる
振り返りは、自分を評価して落ち込むためのものではありません。
これまでの経験から、自分に合った方法や必要な支援を見つけ、次の行動につなげるための時間です。
まずは、「この半年でできたこと」を一つ書き出すところから始めてみてはいかがでしょうか。
しごとCLAN梅田では、一人ひとりの希望や体調、現在の状況を確認しながら、目標の設定や振り返りを行っています。
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