双極性障害で仕事が続かない?気分の波を抑える対処法と失敗しない働き方

「双極性障害(躁うつ病)の気分の波が激しくて、仕事を続けられるか不安…」

「躁のときは張り切りすぎて後からダウンしてしまう」「鬱に入ると動けず、欠勤や遅刻が増えて自己嫌悪に陥る…」とお悩みではありませんか?

結論からお伝えすると、双極性障害があっても、「気分の波をコントロールするセルフモニタリング」と「適切な就労移行支援の活用」を組み合わせることで、安定した通所・継続就労を実現できます。

本記事では、双極性障害で仕事が続かない理由や波が起こる仕組み、躁・鬱それぞれの対処法、安定通所を叶えるステップ、障害者雇用(オープン)と一般枠(クローズ)の働き方の選び方まで、専門支援員の視点から徹底解説します!

📌 この記事でわかること(要約)

  • 双極性障害(躁うつ病)で「躁」と「鬱」の波が起きるメカニズムと症状の違い
  • 仕事の波を抑え早期発見する「セルフモニタリング」と「4つの対処法」
  • 無理なく通所・復職のペースを作る「段階的通所」と就労移行支援の活用法
  • 失敗しない働き方!障害者雇用(オープン)と一般枠(クローズ)のメリット比較
  • 双極性障害の方が長く働き続けるための合理的配慮と職場環境の事例
  • 手帳なしでの利用や手当など通所開始までの流れとよくある疑問(Q&A)

【目次】

1. 双極性障害(躁うつ病)とは?仕事に影響する「躁」と「鬱」の波を理解しよう

双極性障害(旧:躁うつ病)は、気分が極端に高揚する「躁(そう)状態」と、気分が著しく落ち込む「鬱(うつ)状態」を交互に繰り返す脳の機能性障害です。

単なる気分の波や性格の問題ではなく、脳の神経伝達物質のコントロールがうまく行かなくなる病気であるため、根性論でコントロールすることはできません。仕事を安定して続けるには、まず「躁」と「鬱」の特徴を正しく把握することが第一歩です。

💡 双極Ⅰ型と双極Ⅱ型の違いと主な症状

分類主な特徴・仕事面への影響
双極Ⅰ型障害激しい躁状態とうつ状態を繰り返す。睡眠なしでも動き回り、高額な買い物や過激な言動など社会生活・人間関係に大きな支障をきたすことがある。
双極Ⅱ型障害軽躁状態(少し調子が良い程度)と重いうつ状態を繰り返す。本人も周囲も躁に気づきにくく、「単なるうつ病」と誤診断されることも多い。

働く上では、激しい躁状態はもちろんですが、本人が「絶好調だ」と錯覚しやすい「軽躁状態」のときの行動が、その後のうつ状態の深さや仕事のミスに直結するため注意が必要です。

2. なぜ双極性障害だと仕事が続かないのか?就労・通所で陥りがちな課題

双極性障害の方が「仕事が続かない」「通所が長続きしない」と感じる最大の理由は、「調子の良し悪しによってパフォーマンスと行動パターンが激しく変化すること」にあります。

🚨 就労・通所で陥りがちな悪循環パターン

1. 躁・軽躁期:オーバーワークと過度なコミット

「自分は何でもできる」と感じ、仕事を引き受けすぎたり、徹夜で作業したりしてしまう。周囲との人間関係で摩擦を生むことも。

2. 鬱期:エネルギー切れ・強い自己責め

躁期にエネルギーを使い果たし、激しい倦怠感や無力感に襲われる。「約束を守れなかった」「またやってしまった」と深く自己嫌悪する。

3. 離職・長期欠勤:突然のダウン

気分の波をコントロールできないまま限界を迎え、連絡が取れなくなったり、突発的に退職・欠勤を選択してしまう。

このように、「調子が良いとき(躁・軽躁)の動きすぎ」が「うつ状態」を引き起こす最大の引き金になっているケースが非常に多いのが特徴です。

3. 双極性障害の気分の波を抑える「4つのセルフモニタリング術」

双極性障害と付き合いながら安定して働くためには、波を完全に無くすのではなく「波の振幅(高さと深さ)を小さくする」ことが目標となります。そのための最も有効な手法が「セルフモニタリング」です。

📊 仕事の波を安定させる4つのセルフ管理習慣

  • ① 気分グラフ(ライフチャート)の作成: 毎日の気分を数値化し、仕事中の波の周期やトリガー(ストレス要因)を視覚化する。
  • ② 睡眠時間と生活リズムの固定: 睡眠不足は躁状態を引き起こす最大の要因。就寝・起床時間を休日含め固定する。
  • ③ サイン(前兆)の早期発見: 「仕事のアイデアが溢れる・メール返信が長くなる(躁前兆)」、「出勤前の着替えが億劫になる(鬱前兆)」などのマイサインを把握する。
  • ④ 服薬管理の徹底: 気分安定薬などの処方を自己判断で中断(自己中断)せず、主治医と定期的に調整する。

自分ひとりで客観的に自分の状態を把握するのは難しいため、手帳やスマホアプリを活用し、日々のデータとして記録を残すことが効果的です。

4. 躁状態・鬱状態それぞれの具体的な仕事対処法(アクションプラン)

仕事中や通所中に「前兆」に気づいたとき、事前に決めておいた対処ルール(アクションプラン)を実行することで、大波になるのを防ぐことができます。

🔴 躁・軽躁状態の仕事対処法(「ブレーキ」をかける)

  • 新しい仕事・プロジェクト・予定を絶対に増やさない(「一度持ち帰って検討します」と答える)
  • 「調子が良く効率が上がる」と感じたときこそ、意識的に作業ペースを5割〜7割に抑える
  • 夜間のスマホ操作やカフェイン摂取を控え、身体を強制的に休ませる
  • 大きな決断(転職・大きな買い物・契約など)は絶対に保留し、第三者に相談する

🔵 鬱状態の仕事対処法(「最小限」で過ごす)

  • 目標のハードルを徹底的に下げ、「今日は出勤できただけで100点」と割り切る
  • 最低限の連絡(欠勤や時短勤務の相談)だけを行い、無理に追いつこうと頑張らない
  • 自分を責める思考が出てきたら「これは性格ではなく病気の症状だ」と割り切る
  • 信頼できる支援員や主治医に現在の状態を速やかに報告・相談する

「一人で仕事や気分の波を管理するのが難しく不安…」という方へ

就労移行支援では、専門の支援員と一緒にセルフモニタリングシートを作成し、波に合わせた通所・就職プランを組むことができます。

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5. 就労移行支援で実現する「安定通所」と「就職・復職成功」の3ステップ

双極性障害の方がブランクを経ていきなり週5日フルタイムで働き始めると、途中でリバウンドを起こしやすくなります。就労移行支援を利用してステップアップすることが再就職・継続就労への一番の近道です。

  1. Step 1:スモールステップでの通所(週1〜2日・短時間から)
    最初は「決められた時間に事業所に到着する」ことだけを目標に設定。無理のないペースから徐々に働く体力を戻します。
  2. Step 2:セルフマネジメントプログラムの習得
    認知行動療法(CBT)やストレスマネジメント講義を受け、自分のストレス要因や思考の偏りを把握・修正します。
  3. Step 3:模擬就労と職場実習での「波の検証」
    実際の事務作業や軽作業を想定した訓練を行い、「調子が悪いときにどう仕事に対処できるか」を安全な環境で確認します。

6. 障害者雇用(オープン)と一般枠(クローズ)どちらで働くべき?選び方と配慮事例

双極性障害の方が再就職を目指す際、「障害を開示して働く(オープン就労・障害者雇用)」か「開示せずに働く(クローズ就労・一般枠)」かで悩む方は非常に多くいらっしゃいます。

🔀 オープン就労とクローズ就労の比較

働き方メリットデメリット・注意点
障害者雇用
(オープン)
・合理的配慮を受けられる
・通院や調子の波を理解してもらえる
・長期定着しやすい
・求人の職種や給与設定が一般枠より限定的な場合がある
・障害者手帳が必要
一般枠
(クローズ)
・選択できる求人や職種が多い
・給与やキャリアの幅が広い
・配慮を受けられないため無理をしがち
・調子を崩した際に体調悪化・再離職のリスが高い

気分の波が激しく仕事の定着に課題を感じている場合は、障害者雇用枠(オープン就労)で「合理的配慮」を受けながら働く方法がおすすめです。

🤝 双極性障害の方が職場で受けられる合理的配慮の具体例

  • 勤務時間の調整: 短時間勤務や週4日勤務からのスタート、通院のための時差出勤
  • 業務量のコントロール: 残業の原則免除、急な納期変更や過度なノルマ・プレッシャーがかかる業務の回避
  • 定期面談の設置: 上司や就労支援員との定例面談(月1〜2回)を設け、調子の波を早期共有
  • 調子に応じたタスク変更: 鬱傾向が見られる際に、単純作業や負担の少ない業務へ一時的に切り替え

就労移行支援では、自身の障害特性や必要な配慮をまとめた「ナビゲーションブック(障害特性シート)」の作成をサポートするため、企業とのマッチングや就職後の定着支援もスムーズに行えます。

7. 【Q&A】双極性障害の方から仕事・通所についてよくある質問

Q. 躁状態のとき、自分では絶好調だと感じて仕事をやりすぎてしまいます…

A. 「調子が良いと感じるときこそ上限を決める」ルールを作りましょう。
軽躁状態では万能感が出て無理をしがちです。支援員や職場と「調子が良くても1日X時間まで」「残業は一切しない」と事前に上限を決め、第三者の目を入れてブレーキをかけることが大切です。

Q. 鬱状態に入ると朝起きられず、通所や仕事を休んでしまいます…

A. 連絡を入れること自体を第一の訓練・実績と捉えましょう。
欠勤すること自体を責める必要はありません。「体調不良の連絡を早めに入れる練習」と考え、午後からの通所や在宅訓練に切り替えるなど柔軟に対応します。

Q. 障害者手帳を持っていなくても就労移行支援を利用できますか?

A. はい、手帳をお持ちでなくても医師の診断書等があれば利用可能です。
主治医の診断書や「自立支援医療受給者証」があれば、自治体の判断で福祉サービス受給者証を取得し、就労移行支援を利用できます。

Q. 休職中・傷病手当金の給付中でも通所できますか?

A. 条件付きで利用可能な場合があります。
自治体や復職(リワーク)プランの状況によりますが、復職前の復職トレーニングとして認められるケースがあります。まずはお気軽にご相談ください。

8. まとめ:一人で悩まず、まずは「安定した通所」からスタートしてみませんか?

双極性障害の気分の波は、一人で抱え込んで気合や根性でコントロールしようとすると、かえって悪化してしまうことが多いです。

正しい知識を持ち、専門の就労支援員や医療機関と連携しながら「波を予防し、起きた波にうまく乗る」スキルを身につけることで、長く安心して働ける未来をつくることができます。

【しごとCLAN森ノ宮】で、あなたに合わせた「波のコントロール」と「就職支援」を始めませんか?

当事業所では、双極性障害をはじめとする気分障害をお持ちの方の就職・復職支援実績が豊富です。専門スタッフが一人ひとりの体調の波に寄り添い、セルフモニタリング指導や個別の通所スケジュールの作成を丁寧に行います。

また、交通費補助や昼食提供など通所にかかる負担を最小限に抑えるサポート体制も充実。週1回・短時間の通所からスタートし、少しずつ自信をつけていくことができます。

見学・体験利用はすべて無料です。「まずは話を聞いてみたい」「自分のペースで通えるか相談したい」というご相談も大歓迎ですので、お気軽にお問い合わせください。

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